[ビスカリアの星]■三十一.
国に恋人は?
これじゃ、ちょっと軽い。
第一それは最初に探ることであって、今からではもう遅い。
「悪かったごめん」-----そんなに、悪いことをしたとは思っていない。
「ついうっかり」、なお悪い。
「気にするなよ」、気にして欲しい。
とりあえず、僕は気になっている。
ユスタスは磨いていた剣を床に放り出し、天井を仰いだ。
まさか、今まで誰とも接吻したことがないなんてことはないよな。
仲のいい子供同士でもあれはやることだ。
跡継ぎのシリス兄さんはそのあたりは慎重にしていたみたいだけど、
(人目につかないようにしていただけかも知れないけれど)、
僕なんか、領民の女の子と友情のしるしに白昼堂々とよくやった。
ほんの軽く。
でもあれは、それと同じものであって同じではなかった。
何というか、本気未満の本気というか、あの時は二人共ちょっと興奮気味だったし、
状況の勢いというものもあったけど、それだけではないんだ。
唇を重ねただけの軽い接吻。
(これは亡き母の形見)
(薔薇とその棘を家門とする我がイオウ家のしるしです)
それがどうした、という気持ちにあの時なったんだ。
言い訳がましくユスタスは何者かに向けて感情を募らせた。
あの子のあの、つんとした、そのくせひたむきなあの顔が、こちらを苛々させるんだ。
男の云うことに話を合わせて唯々諾々と素直に聞いてくれたらこちらもやり易いのに、
一言一句聞き漏らさないような真剣な眼をして、そのくせ悪気はないらしく、
しかしその裏では冷静にこちらの逐一を吟味して推し量っているみたいで、
つまり、生意気だ。
(だから、あんなことになるんだよ)
先手先手を取られて頭にきていたのもある。
ロゼッタは逃げた。
そこまで精一杯持ちこたえていたものが崩れて、声を詰まらせていた。
追いかければ良かった。
あの後何度か見かけたが、ロゼッタは自分よりもはるかに背の高い、体格のいい男たちの中で、
端然と背筋を伸ばし、ユスタスを見ても、顔筋ひとつ動かさなかった。
人形みたいな顔をしてユスタスに黙礼を返すだけだった。
拾い上げた剣を鞘に収め、壁に立てかけると、ユスタスは部屋から暗い回廊へと出た。
夜も更けていた。
夕方に小雨が降り、すぐに止んだが、そのせいか庭の緑の匂いが強かった。
ルビリア率いるハイロウリーンと、合流したサザンカの小部隊は、旧タンジェリン領の外れに
打ち棄てられた屋敷にそのまま駐屯し、対角の棟にそれぞれ分かれて仮本部を構えていた。
未だ動き出す気配はない。
「しばらくの辛抱よ」
ルビリアはそう云ったが、夜が長いのは堪らない。
中庭に面した有蓋廻廊は庭を四角く囲んで、支柱の間からは、雨上がりの狭い星空が見えた。
台座に腰をかけると、月の光の間から、濡れた花びらが落ちてきた。
懊悩というほどではないが疲れた頭を柱に寄せると、冷たくて心地がよかった。
(女が男に混じって騎士になるなんて、異種格闘技戦もいいとこだ)
ユスタスは夜空の星を数えた。
世に高位騎士の名を残す女騎士は皆無に等しい。
そして年々騎士の数が減少していくのは、騎士の血を持つ母胎数の減退に直接的な原因がある。
それはとりもなおさず、女が騎士になること自体に無理があることへの、
何よりの証明ではないか、とユスタスは思う。
騎士の血は常人より強い半面、その身心に犠牲を強いる。
抜刀した大勢の敵の中に飛び込んで行くには並の神経では出来ないし、
もはやそこには忠誠や義務もないことを、世の中のどれほどの人が理解しているだろう。
(理屈じゃないんだ、ただ闇雲に、燃え盛る焔の中に飛び込んで行きたくなるんだ)
考え事をしながらユスタスは雨に落ちた花びらを手の中に拾い集めた。
小さな花片は湿って濡れていた。
僕は戦いに走るあの瞬間、剣の光を打ち奮うあの瞬間、
自滅的ともいえるはじけるような歓びを覚えるけれど、女騎士もそれは同じなのだろうか。
あの時のあの骨の震えるような歓喜と、直情愚行との相殺は、騎士を正常と安寧からは遠ざけるけれど、
彼女たちもそれを知り、そしてそれを、受け入れているのだろうか。
花びらを払い落とした。湿り気と花の香りだけが手に残った。
追いかければ良かった。
ユスタスは明るい月に眼を向けた。
(正直云わせてもらえば、やっぱり僕は騎士の女の子は苦手だし、嫌いだ。
女騎士を小生意気だと目の仇にして憎む点、そうさ、あのいやらしい陰険オニキス皇子と変わりない)
(どいつもこいつも。そして僕もだ。くそ)
あれやこれやと逡巡しながらそうしてそこで夜風にあたっていると、
「ユースタビラ。そこで何をしている」
廻廊の向こうから、誰かが角燈を掲げて近付いて来た。
エクテマスだった。
「寝付けないか。退屈なら、青の間に他の連中がたむろしているから、行くといい」
「冗談」
つまらなく、ユスタスはエクテマスに笑いを返した。
フラワン家の人間がハイロウリーンの下っ端騎士たちと、駒将棋や郷里自慢や、女の話に興じてどうする。
あのような、栄えある騎士団に所属していることを鼻にかけた、
揃いも揃って選民意識の強い連中など、かえって面倒で、こちらから御免だ。
エクテマスは角燈を床に置いた。
エクテマスこそ何をしているのだろう。屋敷の見廻りなら、今晩はサザンカに任せているはずだ。
その疑問に応えるかのように、エクテマス・ベンダ・ハイロウリーンは奥に向けて顎をしゃくった。
この先にはルビリアが休んでいる部屋がある。
一晩中、起きて警護しているつもりだろうか。
「夜半で交代している」
「あ、そう」
お姫さま扱いし過ぎじゃないのかと思ったが、ユスタスは口には出さなかった。
あんな年増女のどこがいいとも思ったが、これも訊かなかった。
(僕には関係のないことだ)
忖度していても始まらない。代わりに、別のことを訊いた。
「質問しても、エクテマス」
「答えられることならば」
「潰えたはずのカルタラグン王朝第一皇子が今だご存命で、サザンカに潜伏していたとは知らなかった」
「精通しているほうがおかしい。それで」
「つまり僕は貴国ハイロウリーンおよび、三ツ星騎士家の一つサザンカの、
両国に係わる機密の中枢に飛び込んだような気がしているんだけど、
それにも拘わらず僕がこうして君たちに迎えられ、行動の自由が許されているのは、何故」
「ソニーとゼロージャの両名が君の保証人として立ち、
ルビリアとわたしが君を気に入ったからだ」
「それだけ?」
「では訊くが、あのままレイズン騎士の遺体と共に古井戸に放置されて
日干しになった方が良かったか」
「いいえ」
「ならば、つべこべ云わずに食客待遇に甘んじておけ。
君がここから逃亡するのは勝手だがその時にはソニー、ゼロージャ、
それにわたしが責を負って君を捕らえ、君を我々の知る「ユースタビラ」の名の者として処断する。以上」
エクテマスはユスタスから眼を逸らさずにそれを告げた。
ユスタスはエクテマスを見返した。
死なば諸共と云われたも同然だった。
向かいの柱に背をつけて腕組みをしたエクテマスは続いて、素知らぬ顔で付け加えた。
「君がいてくれると心強い」
「………」
喰えない奴、ユスタスはそっぽを向いた。
応答に隙がなくてまさに鉄壁だな。
帝国皇太子と同じ年の生まれだと云っていたからシリス兄さんとほぼ同じ歳だというのに、
こちらは骨の髄まで騎士団仕込みの武人だ。
今の最後の返答だって、どのようにも受け取れる。本音とも、お世辞とも、
或いは、こちらの正体に気がついた上で、トレスピアノの加護を期待しているとも。
(トレスピアノはハイロウリーンであれ何処の国であれ、特定の国に与したりしない。それくらい承知だろうに)
しかしおそらくこの様子では、こちらが誰なのか、
ルビリアとエクテマスにはもう知れているのだろう。
ユスタス・フラワンと判った上で彼らがこうして知らぬ顔を続けているその理由は、
ユスタスに何があっても、その責任を負うつもりがないからだ。
不測の事態が発生した時に、こちらを「疑惑の騎士ユースタビラ」として
極秘裏に即時処分することが、適うからだ。
それを見越した上で、彼らは惚けているのだ。
フラワン家の名実もたいしたことないな、ユスタスは面白くない気持ちを噛み締めた。
トレスピアノ領主に敬重を示し、貢物を届けに来る各国使節の恭しさを見慣れていたせいか、
外部においてもフラワン家の名は雷鳴の如く轟くのだとすっかり思い込んでいた。
そんな己の甘さは、現実を前に木っ端微塵だった。
手首の上に片方の手を置いた。
星の瞬きに呼応し、オーガススィの血が脈打っている。
手入れの途中で剣を部屋に置いて来た。
頼れるものはあれだけだ。
二人は黙った。
やがて、エクテマスが低く呟いた。
「来た」
ユスタスは庭の方角を見たが、足音はそこからするのではなかった。
月に背を向け、剣を片手に身を翻し、立ち塞がるように廊下の中央にエクテマスが出ていくのを
ユスタスが愕いて見ていると、柱から柱へと、黒い影が獣のように動き、
廻廊を曲がって、その人、カルタラグン王朝第一皇子オニキスが姿を現した。
オニキス・カルタラグン・ヴィスタビアは、何所から調達したものか、
夜も遅いというのになかなか豪奢な装いをしていた。
よく見ると、織りの豪華なそれは夜着の上から軽く羽織られているだけであり、
歩みに合わせて揺れるその長裾は、黒鳥のような影をだらしなく壁に作った。
彼はそこに居るユスタスとエクテマスを見比べ、少々面喰ったようだった。
しかしそれも予想の内であったというように、目許で薄く笑うと、
オニキスはその足取りを緩めることなく進み出てきた。
弓なりの天井にその跫音が静かに反響した。
まっすぐにこちらへと歩いて来る。
背の高いその影が、支柱の蔭に置かれた角燈の灯かりに差し掛かったところで、
「どちらへ。オニキス皇子」
エクテマスが呼び止めた。
冷然とした強い声だった。
思わずユスタスはエクテマスの顔を仰ぎ、そしてその前面に立つオニキスの顔を見比べた。
開いた足の間に剣を落とし、柄頭を両手で押さえたエクテマスは、
廊下の中央にしっかりと立ち、真正面からオニキスと対峙したまま、そこから動こうとはしなかった。
オニキスは、悠然と微笑み、典雅な仕草でエクテマスに向けて指先を伸ばし、その指を横に向けた。
露でも払うかのように。
「月の綺麗な晩だな。お役目ご苦労」
エクテマスが退かぬので、夜着の長裾をひるがえし、オニキスはその脇を通り過ぎようとした。
そこで再度、エクテマスが強く呼んだ。
「皇子」
オニキスは立ち止まった。眼の前には横合いから突き出されたエクテマスの剣があった。
エクテマス・ベンダ・ハイロウリーンは前を向いたままであった。
その若い端整な横顔を、角燈の灯かりが濡れるように照らした。
「オニキス皇子。夜の逍遥ならば他にお回り下さい。この先は行き止まりです」
オニキス皇子の夜着は揺れもしなかった。
鞘から剣を滑らせるのに、エクテマスは眼にも留まらぬ速さでそれをやってのけた。
「剣を下げよ」、オニキスもエクテマスを見ぬまま命じた。剣は動かなかった。
「無礼であろう」
「ご無礼は承知の上」
「それは誰の命令か。ルビリア姫と話がある」
「ルビリア姫はお疲れです」
その若い声は鋼のようであり、長く伸びたその剣光は月よりも蒼かった。
「何人たりとも、寝所にお通しすることは出来ません」
「今宵こそは姫と二人で、苦難を超えて生き延びて来た我々にしか通じぬ、
懐かしい昔がたりなぞをと思っているが」
「日をお改め下さい。ルビリアは夜間は独りで過ごされます」
エクテマスは淡々と申し立てた。
「その邪魔をする者を見過ごすことは致しません。お引取り下さい」
「わたしでも」
「はい」
「は」
顎を上げて皇子は小さく笑った。
エクテマスの返事を受けたオニキスは、眼の前の剣に向かって、その片手を挙げた。
再びその手を下ろした時には、掴んだエクテマスの剣尖を床に向けさせていた。
エクテマスは逆らわなかった。
踵を返したオニキス皇子の裾が大きく回った。
それはその場に満ちた緊迫に相応しくない、ゆっくりとした動きであった。
「------では、今宵のところは引き返すとしよう。貴官、いや、ただの平騎士であったな」
向きを変えたオニキスはエクテマスを横目に捉えた。
「ルビリアの信頼篤き番犬、そちの名は何といったか」
「エクテマス・ベンダ・ハイロウリーンと申します。オニキス皇子」
「なるほど」
オニキス皇子は、侮蔑の笑いを洩らした。秀麗な顔をしているだけに、それは卑しかった。
「御子息が、女騎士の夜伽役を任されている未だ平騎士の身分とは、
ハイロウリーンのご当主殿もさぞかしご心痛なことであろう」
エクテマスは黙っていた。
捨て台詞を続ける皇子の眼は、廻廊の端に立ち尽くしているユスタスの上にも留まった。
「------あれは若い男がお好きとみえる」
皇子は嗤った。
「そこの少年も雌鶏に呼ばれたかな。それとも三人でお楽しみか。
翡翠が仕込んだ女だけのことはある。
結構、順番がわたしに回って来るのを待つとしよう」
オニキスに向かって飛び出そうとしたユスタスを、片腕でエクテマスは抑えた。
その時、対角から夜回りのサザンカ騎士が、こちらの騒ぎに気がついて声を掛けた。
星月夜に澄んだ声が響いた。
少女の声だった。
「そこにおられるのはハイロウリーンのお方か。如何されました」
「何事もない」
エクテマスがそれに応じて声を上げた。
その隙にオニキスは素早く姿を消した。
庭の対角に駆けつけた夜警は、夜も遅いというのに剣帯も解かず、準武装姿であるのが、
枝葉の隙間から届くぼんやりとした灯かりで見て取れた。
庭の木々の向こうで灯かりを掲げているのは、ロゼッタであった。
ロゼッタはここに居るのが既知のエクテマスだと、彼の声で判ったようだった。
「大事ないのなら何よりです」
「もう済んだ。こちらの問題だ。かたじけない」
エクテマスが片手を挙げると、ロゼッタは返礼して、灯かりを手に速やかにそこを立ち去った。
地平に落ちる夕陽のようにその灯影は消えていった。
ユスタスには気がつかなかったようだ。
「ロゼッタ・デル・イオウか」
先刻までの緊張を解いたエクテマスは、「今晩は皇子ももう来ないだろう」と、
害虫でも追い払ったかのような安堵を独りごちて、剣を収めた。
ちらりとロゼッタの去った庭向こうに眼を向けた。
「あの薔薇の騎士のせいで、うちの連中がサザンカを羨ましがっていけない。
彼女、可愛い顔をしているからな」
先程とは打って変わって、歳相応の調子でエクテマスは軽く話した。
「サザンカ側との私的な接触は厳禁だと言い渡されているにもかかわらず、
薔薇の乙女騎士を誰が落せるかの賭けまで始まった」
いっそのこと誰か彼女と剣を合わせてみればいいのだ。そうすればうちの連中の眼も醒めるだろう。
「赤い剣の彼女、あれでいて、なかなか強いぞ」
「何で分るの」
ユスタスは風に落ちてきた花びらを足先で踏んだ。
千切れた花びらを月が照らした。
オニキス皇子は、ハイロウリーンとサザンカの力を借りてカルタラグンの再興を狙うのだろうか。
それは翡翠皇子の復讐を胸に秘めたルビリアと利害が一致する道なのだろうか。
雫が降りかかった。
雨上がりの庭の向こうにあった、ロゼッタの細影。
分るさ、とエクテマスは請合った。
「オニキス皇子をお迎えに上がった時、サザンカ側から出て来た彼女は、
年長のソニー、ゼロージャ殿を差し置いて、
他でもないこのわたしにずっと注視を当てていたのだからな。真剣な眼だった。
あれは止めておいたほうがいい、こちらの技倆を測ることは同時に、
己の技倆の程度も相手に晒していることになる。
共に食事をとった際にそれとなくそう忠告しておくと、
『ご不快であったのならご容赦を。強い騎士を見かけるとそれに学びたくなるのです。』、とこうだ。
増長することのない、いい眼をしていると思った。
ユースタビラ、君の眼と同じだ」
「……」
「イオウ家の者には、主家のサザンカをはじめ、有力騎士家の血が混じっているはずだ。
何代か前にはイオウ家のご婦人とレイズン家統領との間に
身分を越えた大恋愛もあったとかなかったとか。
彼女の黒髪はレイズンの血が混じっているせいかもな。
純血の騎士ではなくとも、稀にあの手の混血から優れた騎士が輩出されることもある。
このような閉鎖的な場所で、女の子の存在はどうもまずいが、士気を乱すことはあるまいし、
まあ、無聊しのぎの余禄と受け取っておくか。
皆、彼女の可愛い顔に騙されているが、本人に云ったら怒るぞ。
いっそのこと決まった騎士でも出来るといいのだが、並の騎士は彼女の方でお断りだろうしな。
わたしよりも三つ下の者たちには地味ながらも比較的いい騎士が多いのだが、
彼女もその年の生まれの一人だというわけだ。ではおやすみユースタビラ」
エクテマスが立ち去ってから、指を折って歳を数え、ユスタスはその場にしゃがみこんだ。
額に手を当てて、柱に凭れた。
夜の庭は月の下に静かだった。やわらかな風が池の水面を撫でていた。
接吻をした。
眼下にある彼女の顔を見ているうちに、この強情っぱり、という気分になった。
いい加減にしてくれ見ていられない意地を張るなよ、そんなあれやこれやが
ない交ぜになった、遣る瀬無いものがあった。
それは今もこの胸にわだかまって、何か別のものに変化しようとしている。
肩の怪我に夜風が沁みた。
翌朝は、雲ひとつなく晴れた。
朝日の満ちた明るい廻廊で、サザンカ騎士の団体と行き合った。
中央にいるロゼッタは寝不足気味のこちらの顔からわずかに視線を浮かせて、
ユスタスを見ることなく、軽く礼をして、朝風のようにユスタスとすれ違って行った。
あの首と肩に触れた。
何かを分らせてやりたくなってあの唇に口づけをした。
サザンカ騎士と共にロゼッタの姿は曲がり角に消えた。
どうしよう、君が好きだ。
莫迦野郎。僕よりも年上じゃないか。
「続く]
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