
[アヴィリオンの旅人たち]elwindas様へ---(2006.10.08)
elwindasさんのオリジナル小説「双子の王子」読了記念。
サダルスードと踊り子シエラさん。
双子の王子サダルスードとサダルメリク(ファエド)のうち、
私の贔屓は断然、孤独な王子サダルスードさまでした。
愛は未知のものであるサダルスード。
そんな王子を恐れ気もなくただの一人の少年として扱う、
踊り子シエラの出てくる場面が、全て好きでした。
誰でもすぐに友人扱いするくせに、シエラは、
踊り子としての自由と矜持を踏みにじることを王子にも許してはいない。
サダルスードの激白に対しても揺るがない、
そんな彼女だからこそ、サダルスードの心のすぐ側までいけたように思います。
たまに逢う時には二人で何を話していたのか、
たとえシエラのその慰めが、人には懐かぬ猫や鳥と同種のものであったとしても、
ひと時の軽やかな安らぎを王子に与えていた彼女がいてくれて嬉しかった。
白状いたしますが、私、elwindasさんの作品を読んでいると、
何でもない優しい場面にも、不意に胸が、痛みます。
言葉がしんしんと沁みて、やさしすぎる…。